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2017-04-22

木曽路

 

西に向かう時、いつも木曽路を通って中津川から高速に乗る。
大概は深夜に走る。
何年も前、土日が休日割引 1000円だった時も木曽路を走っていた。

小学生の時、NHKの「みんなの歌」で雨の木曽路を歌った曲があった。
 (ずっと、赤い鳥か紙風船だと思っていたけれど、調べてみたら、
  森山良子の「木曽路は今日も」という曲かもしれない。)
いつもその映像を見ていて、こんな所がまだあるんだと思った。
母に「木曽路ってどこ?」と聞いたら「長野県だよ。」と。

中学生になって、新聞の新刊の広告に、厳島神社の鳥居の夕景の写真があって、
それを眺めていたら、大学生になったばかりの一番上の兄がその本を買ってくれた。
「写真紀行・平家絵巻」という本でそれから「平家物語」にハマった。
そして木曽義仲が好きになった。

大学生になり、最初の夏休みに木曽に行った。初めての一人旅だった。
東京から電車を乗り継いで、木曽川沿いの小さな宿場にたどり着いた。
木曽義仲が匿われて、幼少を過ごしたと言われている所で、
所縁の寺がある。
旅館が一軒だけあったので(普通の家だけど)、「今日泊まれますか?」と聞いたら、
いきなりだったせいか、おばさんがビックリしていた。
それからおばさん、買い物に行ったり風呂やら晩御飯の支度やらで、
てんやわんやになっていた。
その後、その旅館には東京にいる高校時代の友達や、大学のサークルの友人たち、
結婚前の家内も連れて行ったりした。

それから20年近く経って、関西から安曇野への引っ越しの途中に報告がてら
寄ってみた。おばさんは健在だった。ただ、かなりのお歳になっていて、
僕の手を取るように懐かしんでくれた。
「また遊びにおいで。」と言ってくれた。それ以来行っていない。
あれからも、ずいぶん年月が経ってしまった。

ついさっきも木曽路を通って帰って来た。
木曽路はその集落のすぐ上を通る。
毎回毎回、通るたびに「寄れば良かった。」と思う。

いろんなモノが積もり重なった「道」である。